弊社が想うこと
自動車の配線関連に重きをおいた弊社ホームページにたくさんのお問い合わせをいただき、自動車配線修理の重要性の認知度が低いことをあらためて痛感させられております
旧車のワイヤーハーネスをそのまま製作→無意味
ハーネスの問合せで多いのが、「ハーネス外して送りますから、同じもの作ってもらうといくらですか?」系の問合せです。
私共が旧車のハーネス回路を検証して常々想うのは、なぜ当時の自動車メーカーのひとはこのような回路にしたのだろうかということです。現代との比較ですからしょうがないのですが、安全面、効率面でかなりさびしいものになっています。
オールドメルセデスやオールドロールス等は例外で、今も感心させられることしばしばです。オールドフェラーリ系は配線材質、回路的にも良質とは言えず、純正状態を競うコンクール車両でないのでしたら、車両火災対策として是非ワイヤーハーネスのリフレッシュは行うべきです。例えを国産旧車にしますと、グロリアスーパー6とハコスカでは使用材料が差別化されていましたが、ハコスカとサニーは一緒です。ホンダS600であろうとトヨタ2000GTであろうと材質、回路面では皆同じようなものです。スーパー6も材質が良質のものであるだけで、回路的には他と同じようなものです。ですので旧車で現代の路上を走りたいのであれば、旧車の現代風ハーネス製作は行われるべきです。
そのようなことを日々想い、40年以上自動車整備業を行いながら、理解いただけるお客様の車両に想いを施し、今は完全に確信にいたっております。ちなみに20年以上前に拵えたワイヤーハーネス回路、車両に取り付けレイアウトを今顧みますと赤面します。しみじみ過去の作品だったな、今ならこうしてあげられるのにと想います。
引用文の若干脚色したものですが、
「車の電気というものは、電気のプロでも難しいものです。電気には、強電と言われる住宅、工場の電気と、デレビやパソコンの中で使われる弱電とに分かれます。
電気の専門家は通常そのどちらかに分かれます。
でも車の電気はその両方があるのです。点火信号、メーターなどは弱電、発電機やスターターモーター等は強電、それらを配線するには両方の知識技術が必要となります。つまりは、配線の一本一本は弱電に使うような細いものが多いのですが、その振動対策という観点からは強電にもなるのです。実際トラブルフリーで末端の電気製品が稼働させるには、両方の知識と技術が必要ということです。」
30年経った配線は末端の電気製品が欲する電気を届けられず抵抗となり発熱しております。理由があってイグニションキーシリンダーが熱く、ヘッドライトが暗く、IGコイルの火が弱いのです。末端の電気製品を何度交換しても、どんな優れた製品にしても、配線がそのままではそれらの製品の能力は発揮されません。ヒューズ等安全回路の不十分な旧車は車両火災も発生します。
長くなりますが、もう一点触れずにいられないことが、人為的ぐちゃぐちゃ配線です。これも悲惨な状態のものを数多く診てきました。このランプが点かないから、電気をこの配線からもらっちゃえでそのまま、あと付け電磁ポンプの電源をとりやすいからとIGコイルからとったり、誰かが作業したぐちゃぐちゃ配線の上に安易に後付け用品配線をされ、ダッシュアンダーカバーの裏はグチャグチャなんてのも、すごくオーナーの愛情を注がれてる車でもよく見受けられます。これは旧車に限らず、割と新しい車両でも多くあります。これらの配線整理整頓は絶対すべきだと想っております。 株式会社オートクラフトが想うこと
クーラー・エアコンについて
自動車にクーラー・エアコン取付、もしくは現在装着済みのシステムを修理、改良等の作業は容易ではありません。少なくとも2カ月程は要します。
愛車にクーラー・エアコン装着をお考え、または現在のエアコン・クーラーを修理、改良をお考えの方々、この作業を簡単なものとはお考えにならないでください。車を眺めて考える時間、考えるのをやめてそのアイデアがどう変化するかをみる時間、製作パーツのレイアウト検討、作図等々。弊社は自動車整備工場としての日常(車検、点検、一般整備)と並行してこれらの作業を行わざるを得ない事情もありますことを加味して、弊社へのご用命を検討願います。
あと、旧車の場合そもそもの車コンディションが問題となります。
老人に重い荷物を持たせる訳ですから、普通に元気に歩ける老人にしてからもしくはしながらクーラー(荷物)を持たせる必要があるのです。まず日常普通に乗れない旧車乗りの方はこの点をまず考慮いただき、クーラー・エアコンの取付をお考えいただけますようお願いします。